17.「同調」と「協調」のちがい

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「同調」と「協調」のちがい

「みんなと同じ」は、一番ラクで一番バカで一番カッコ悪い決め方だと私は思います。

私は、ですよ。

ちょっと前の「他人軸」も、自分の考えではありません。

「まわりの人にこう思われるから」と、自分で判断しているようで、ただ他人の考えと自分の考えを同じにしているだけだからです。

みんなと同じようにしないと、なんだか悪いことをしているような気になっちゃう「同調圧力(どうちょうあつりょく)」ってやつですね。

他の国の人からフシギがられる、日本人の変なとくちょうのひとつです。

海外の多くの人は、「自分の考え」や「自由」をとても大切にしますが、多くの日本人はその逆で、自分の考えよりも他人の目を気にします。

一見「他人のことを思いやっている」ように感じられますが、そうではありません。

「自分が他人にこう思われたくないからこうする」というだけで、「他人のため」でもなければ、「まっすぐの自分の気持ち」でもなく、なんともゆがんだ気持ちで自分の行動を決めているというのが実際のところです。

学校とかでそうしてないかい?

「まあいいや」で気軽に自分を捨てることは、少しずつ自分で自分を殺しているようなものです。

「同調」と「協調」はちがいます。

同調はただまわりに合わせること、協調は協力することです。

学校の教育は、同調と協調がゴチャまぜになっていて、ただ同調しているだけでも「協調性が高い」と評価され、ますます同調圧力を高めます。

大人になるにつれて、協調すべき場面は増えますが、同調と協調のちがいを認識して、協調すべき場面では協調し、不必要な同調はさけましょう。

同調圧力は、一人ひとりの行動次第でゆるやかになります。

「自分一人の行動で世の中変わらないよ」と思うかもしれないけど、誰が導いたわけでもなく、日本の社会をこうしているのは一人ひとりの行動の結果で、そんな一人ひとりの行動は、自分自身だけでなく、まわりの人の自由も奪います。

一人ひとりの「なんとなくの同調」は、誰か一人の自由を許さず、世の中をどんな方向にも変えてしまうのです(ちなみに、全体の利益のために個人の自由を許さない独裁的な政治思想全般のことを「全体主義」や「ファシズム」といいます。同調圧力は「セルフ全体主義」といえるのかもしれません)。

言われなくても列にきれいに並んだりするのも同調圧力のうちだったり、悪いことばかりではありませんが、ずっと日本で生きてきて、悪い影響の方が大きいと私は思います。

多くの人は、自分で本を読んだり考えたりせず、(何度も書いているように)ウソか本当か分からないテレビの情報を正しいと信じて、「テレビで言ってたから」という、理由にもならない理由でそのとおりの行動をします。

それがラクだし、小さい頃から無意識の習慣にされているからです。

これからも新型コロナと同じような「なんかおかしなこと」がいろいろ起こるかもしれません。

キミたちならどう考えてどうするかな?

本でのご購入できます。

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