19.つい「反応」で見ちゃうテレビ

前項はこちら▼

つい「反応」で見ちゃうテレビ

前の方で、テレビが本当かウソかは分からないと書きました。

テレビにもまさに、「よいところ」と「悪いところ」があります。

「たのしい気持ちになれること」はよいことですが、テレビには気がつきにくいコワいことがたくさんあります。

人を不安にさせたり、みんなの「当たり前(常識)」を作れたり、多くの人の心をコントロールできてしまうことは、テレビの一番コワいところかもしれません。

「見えないもの」のイメージを植えつけるのもテレビです。

なぜそうするか分かりますか?

(主に)商品を売るためです。

企業の利益のために、個人の思想や行動を変えようとするのです。

「そんな大げさな~」とつい思っちゃうのも、「テレビは楽しいもの」「テレビは正しいもの」というテレビ(や世の中全体)が作った常識を無意識に信じてしまっているからでしょう。

「意図(狙い)がなさそうな番組」があるのも意図のうちで、コマーシャルと同じようにテレビ番組にも意図があると思っておいた方がいいです。

ニュースは、世界中の「めったにないこと」を知らせるもので、同じことが自分の身に起こるケースはほとんどありません。

ついついいろいろ知りたくなるけど、心配しても仕方ないことを心配させられているだけなのです。

世の中のルール(常識)を変えたい時にもテレビを使うことができます。

「防犯カメラにこんな悪いことをする人が映っていました」とその映像を流すと、多くの人は不安になって、防犯カメラがあった方がいいと思います。

本当は、「防犯カメラをいろんなところにつけてみんなを監視したい。データを集めたい」という国(や大きな企業や組織)の目的があって、そういうニュースを多く流すことで、不安にさせて世の中全体をコントロールしようとしたりします(と私は感じます)。

一人ひとりは「自分がコントロールされている」ことに気づきません。

「自分一人の情報なんてなんの役に立つの?」とか、「なんかくれたら私の情報あげるよ」なんて思うかもしれませんが、そんな一人ひとりのデータを大量に集めて分析することで、自分も含めてさらに多くの人をコントロールできたりするわけです。

多くの人をコントロールできれば、(まさに「同調圧力」で)キミたち一人ひとりをコントロールできることを知っているから。

私たちが考えつかないようなことを考えている大人がたくさんいて、キミが「自分で決めている」と思っていることも、そうなるように誘導されていたりします。

普通に生きている私たちにとってはなんてことのない情報が、世の中を動かすような仕事をしている人たちにとっては、実はとても重要なのです。

みんなの役に立つことならいいけど、自分たちだけが得をするためかもしれないし、私たちが「被害者」にされたり、知らないうちに「加害者」になっていることもあるかもしれません。

つけっぱなしのテレビの情報(特にニュースやワイドショー)を無意識にそのまま信じないクセをつけましょう。

ニュースが流れた時、まず最初にそれが「なにかの目的のために作られたニュース」かどうかを自分なりに見極めることは、これからのテレビの見方としてとても重要です。

双方向のインターネットでは、「フェイクニュース(ウソのニュース)」がよく話題に上がり、「ウソかホントか」を自分なりに判断するきっかけになりますが、一方通行のテレビだと、「ホントっぽいニュース」が流れるだけなので、ついそのまま考えることなく信じてしまいがちです。

テレビを「反応」のままに見ると、かんたんにコントロールされて、自分たちの力(同調圧力)で自分たちの生きづらい世の中を作り上げてしまうことになります。

不安が人を操ること、テレビにはそれができることを知っておきましょう。

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