13.「知っていること」はそんなにスゴくない【たのしく生きよう 2022 高学年~若者向け】

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「知っていること」はそんなにスゴくない

きっと、ここまで読んできたことの中にも「そんなの知ってるけど」なんて思うことがあったかもしれません。

わ~スゴいね!

・・・っていや、だからナニよ??

今は情報がたくさんあって、「知ること」だけならいくらでもできます。

スポーツのルールは、人に聞いたり、本を読んだり、インターネットで調べれば誰でも分かります。

でも、うまくできた時のよろこびは、自分で体験しなければ分かりません。

「知っていること」は、みんなもだいたい知っていますが、「やってみること」は、自分だけの経験になり、自分だけの感情が生まれます。

不安がなくなったり、うれしくなったり、悔しかったり悲しかったり、いいことだけじゃないけど、ただ「知っている」だけよりも、自分で「やってみて知ること」が、また次の経験につながるのです。

「やってみること」は、きっかけにもなります。

話しかけてみることで、あまり話さなかった友だちが同じマンガが好きでなかよくなったり、やったことのないスポーツをやってみたら意外とうまくできてたのしかったり。

でも、やってみるのって、けっこうな勇気や「がんばり」がいりますよね?

そんな時は、今までに自分が「やってみてできるようになったとき」のよろこびをイメージして、「エイッ!」と、ひとふんばりしてみて下さい。

ひとふんばりのコツは、いつでも「ちょっと難しいことにチャレンジしてみる」のを、「自分ルール」にしてしまうことです。

そうすると、ふみ出すときのためらいや不安が少なくなって「エイッ!」と前に進みやすくなります。

自分の行動パターンを変えるのは、「知ること」+「習慣化」です(なんてサラッと書きましたけど私も全然できません!)。

なににせよ、「反応でなく自分の意思」で行動できるように、自分で変えていくしかありません。

知ることのマイナス面として、「まず思ったようにやってみる」という、未知の体験が減り、それにともなって「やってみて感じること」も減ります。

知る分だけ、自分オリジナルの体験や感情が失われやすいということです。

さらに、都会育ちの子どもは「危ないから」という理由で、いろんな体験を制限されるので、なおさらそうなりやすいのでしょう。

「知識や情報」があふれ、「体験や感情」が失われる。

「やりたいことが見つからない」という、現代っ子の悩みはそんなところから生まれるのかもしれません。

とにかく「まずはやってみる」のが、一番いい解決策になるはずです。

そのためにも、気が進まないときや迷ったときに「とにかくやる」というのを、これまた「自分ルール」にしちゃうといいかもしれません。

「たくさん知っていること」より「たくさんやってみること」の方が、とってもすごいことで、だいたいの人は「やってみたい」と、いつまでもずっと思っているだけです。

「知っていること」や「できたこと」より、やってみて増える「失敗の数」の方がよっぽどステキな自慢になります。

もの知り自慢より、キミたちの「失敗自慢」をたくさん聞かせてほしいです。

本でのご購入できます。

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