18.「よい」と「悪い」の間

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「よい」と「悪い」の間

この人はいい人か悪い人か。

この食べものは体にいいか悪いか。

こんなふうに思ったりしませんか?

人間でも食べものでもなんでも、「よい」と「悪い」のどちらかに分けることはできません。

幼稚園、学校、マンガ、テレビなどなど、「よい」と「悪い」のふたつに分けようとすることが多いので、ついついそんなふうに思ってしまいますが、なににでも「よいところ」と「悪いところ」があります。

ここまで書いてきたことでもそうです。

テレビゲームには、「たのしい気持ちになれる」いいところと、「心と体への悪い影響」という悪いところがあります。

野菜は体にいいといわれますが、毒や体の負担になる成分も意外と多く、すべての野菜が100%いいものともいいきれません。

ちょっと前に出てきた「知ること」も、事前に対処できるというよい面と、自分の体験やそこから得られる(知らないからこその)感覚が得られないという悪い面があります。

先生がいいと言ってたからいいもの、テレビで悪いと言ってたから悪いものと思わず、「よいところ」と「悪いところ」は自分で感じましょう。

そして、「いいことだから必ずやる」、「悪いことだから絶対ダメ」でなく、そのときそのときで「今日はこうしてみよう」なんて、判断を変えてみるのもいいかもしれません(そこで得られる失敗や発見こそステキな体験です)。

たとえば、「正義の味方が悪者をやっつける」のは正しいでしょうか?

テレビの中ではそれが正しいように映されますが、そんなことなくない?

正義の味方にも悪いところはあるし、悪者にもいいところがあります。

100%いい人もいなければ、100%悪い人もいません。

キミたちの心の中にだって、ちゃんとした自分もいれば、ズルい自分もいるよね?

完ぺきを目指さなくていいし、他人に完ぺきを求めない、自分や他人を「いい人悪い人」と決めつけない。

そもそも「正義の味方」と「悪者」に分けること自体がおかしくて、お互いが「よいところ」と「悪いところ」を認めてそれぞれ生きていけば、たたかう必要はないのです。

学校の友だちとかって、べつになかよくなくても「この人はこういう人」って自然に受け入れてるでしょ、そんな感じ。

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