06.おいしい「毒」は少なめに【たのしく生きよう 2022 高学年~若者向け】

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おいしい「毒」は少なめに

キミたちが食べたり飲んだりして、「ウヒョ~!おいし~!」って思うものは、残念ながらほとんどが「毒」です。

お菓子もジュースもアイスも、ハンバーガーもカップラーメンも。

そういう食べものを食べると、キミたちの心はかんたんに「おいしさ」に操られて、食べても食べてもまた食べたくなります。

ほとんどの加工食品(できあがって売っててすぐ食べられるもの)には、体のはたらきを狂わせる可能性の高い化学物質が入っています。

パッケージの裏の食品表示を見てみましょう。

いろんなカタカナや、「〇〇剤」「〇〇料」など、謎の原材料名がたくさん並んでいます。

これも法律で必要なことだけが表示されていて、実際になにを材料に作られているのか、本当に本当のことは誰にも分かりません。

「おいしさ」と「安さ」を一番に考えて「栄養」のことは考えず「体への害」は、あっても(売れないと困るので)隠します。

メーカーがそうしたいというよりも、私たち消費者が「おいしさ」と「安さ」ばかりを求め、「食の安全」を他者に委ねてきた結果です。

できあがって売っている商品や、誰もが知ってるような商品は、そういうものがとても多いです。

だから私は、できるだけ売っているお菓子やジュースを買わずに、できるだけ安全な食材を選んで自分で作った食べものを、キミたちに食べさせようとするのです(だからといってそれが絶対に安全とは言い切れないのもまた事実で、売ってるものよりそのへんに生えてる草の方がよほど安全かもしれません)。

人の体は、食べたものでできています。

食べたものを一度体内でバラバラにして必要なものを作り、必要な場所に届けて、うまく動くように、体はいつも生まれ変わっています。

マンガの「はたらく細胞」みたいに、体の中では小さな細胞ひとつひとつが動きまわって、キミたちの体をととのえてくれているのです。

そして、いらなくなったものは、ウンコやおしっこになって体から出ていきます(それをエサとする生き物もいて、汚いものでもムダなものでもありません)。

食べた毒もいらなくなったもののひとつです。

ウンコやおしっこ、髪の毛、ツメ、皮ふ、目ヤニ、鼻クソ耳クソ、できものなども、ただ伸びる、ただ出てくるだけのものではなく、体からいらなくなったものや害のあるものを出すのが主な役割です。

体に入った毒を出すはたらきを「排泄(はいせつ)」といって、呼吸や汗もそうだし、髪の毛やツメ、皮ふなどは、いらないものを出しながら、常に変化して新しく生まれ変わり続けているのです。

おかしな食べ物ばかり食べていると、毒は体の中にたまるばかりで、なかなか出ていかなくなります。

食べたものを栄養(体を作る材料)にして体をつくり、いらないものを出すことを「新陳代謝(しんちんたいしゃ)」といいます。

「生きること=新陳代謝をくり返すこと」です。

私が、まだ小さかったキミたちの心臓をさわって、「ドックンドックンしててすごいなー」って言ってたのも、血液が体中を巡って必要なものを届けて、いらないものを集めて出すという新陳代謝のはたらきで、新陳代謝がうまくいっている状態が「健康」です。

逆に言うと、(例えば毎日ウンコがでなかったり、いつも鼻がつまっていたり、できものが治らなかったり)新陳代謝がうまくいかないということは、自分の体の中や生活習慣に健康のジャマをする原因があるか、生活環境の中で、日々絶えず「なにかしらの原因」にさらされている可能性があります。

現代は、小麦(パン、ラーメン、うどん、そば、パスタ、ピザ、お菓子やケーキ類などなどの主原料)や牛乳など体にいいとされ、昔から習慣的に食べてきたものが、実は病気の原因になっているのではないかというような情報も、調べればたくさん出てきます。

新陳代謝が活発で心臓がドックンドックンいってる若いうちでも、毒ばかり食べていれば、体も心も少しずつ狂ってきます。

この「少しずつ」がやっかいで、いつの間にか気づかないうちにおかしくなるので、食べもの(や他のなにか)のせいでおかしくなっているとは、なかなか気づきませんし、本当にそれが原因か確かめるのも難しいです。

おまけに、子どものエネルギーは大人よりはるかにスゴいので、不調を感じづらく、毒を体に入れている実感がわきません。

だからこそ、毒だと分かっているものをできるだけ食べないことが重要。

おいしいものが目の前にあるのに、食べないでいるのは難しいので、できるだけそういうものがある場所に行かない、買わない、家に置いておかない、そういう内容のテレビを見ないなどなど、自分の心がけが大切になります。

とはいえ、「おいし~!」というよろこびも、たまにはいいですよね。

なのでたまには、「食べたいものを食べよう!」って日があってもいいかなーとは思いますが。

本でのご購入できます。

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