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学校でよくある「コワいたのしさ」
これは今も昔も変わりませんが、子どもの世界で「コワいたのしさ」になってしまいそうなものに、「いじめ」があります。
ふざけているように見えても、どちらか一方がイヤがることばかりされていれば、それはいじめです。
自分がされていないと、思わず笑っちゃうこともあるかもしれません。
いじめは、いじめる人といじめられる人の間だけでたまたま起きていることではなく、人間の本能的なもので、成長途中の子どもの集団生活では、特に起こりやすいです。
私自身、小学校四年生のときに、数カ月間クラス全員からシカト(無視)をされた経験があったり、誰もが当事者になる可能性が大いにあります。
いじめについて、いくつか気をつけること。
まず「自分がいじめられている場合」は、とにかくすぐに、両親、担任の先生、保健の先生など、信用できそうな大人に伝えましょう。
勇気を出して、絶対に誰かに伝えて下さい。
いじめの期間が長くなればなるほど、大人になっても治りづらい心の傷になります。
ひどくなれば、今すぐ死んでしまいたくなるかもしれません。
「誰かがいじめられているのに気づいた場合」、あなただけでもその子と普通に話して下さい(いじめの話はしなくていいです)。
そしていじめがあることを、信用できる大人に伝えましょう。
いじめを自分一人の力でなくすのはとても難しいので、まわりの大人に頼って下さい。
たいていの場合、いじめている側も被害者といえます。
親から大切にされていなかったり、暴力を受けていたり、発達障害(はったつしょうがい)といわれる、他の人からも本人にも分かりづらい障害を抱えていることもあります。
人間関係でトラブルが多い子は、病名がついていなくても発達障害のような症状の可能性が高いです。
その人が悪いわけではありません。
いじめることが、いじめる人からのSOSともいえるので、「いじめている人は悪い人」と決めつけないことも大切です。
すべてのいじめが世の中からなくなることは(多分)ないけど、自分の行動で、自分のまわりから「いじめの苦しみ」を減らすことはできるかもしれません。
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