どうも、林やすむ[@hayashiyasumu]です。
ストレスが症状になって表れるのが依存症
精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんの「ストレスと依存症」についてのインタビュー記事を読みました。
「日常生活のストレスが依存症を生む」という内容。
ストレスそのものの大きさや、対処の仕方次第でそのストレスが「依存症」という症状になって表れると。
ただ、なにかに依存することは、コーピングと呼ばれる自発的な「ストレスへの対処法」でもあるそうです。
何かに依存するのは、「だらしないから」「意志が弱いから」とよく言われますが、それは明らかな偏見です。ストレスが発生したときに、自覚的に対処することを「コーピング」と言いますが、「何かに依存すること」もストレスコーピングの一つ。【ストレスと依存症の深い関係 きっかけは日常の中に
精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんに聞く(上)】
コーピングとは
とすると、ただの「依存」と「依存症」を分けるものはなにか。
初めは、意識的か無意識的かの違いかなと思ったんですが、例えば誰かに仕事のグチを聞いてもらうなんてのも、無意識的な「依存」コーピングの一種だとすると、そこではなさそうです。
ではなく、社会的に「悪」とされるものや、依存がまた別の病気につながるものなど、「社会通念上ネガティブな要素」があって、度が過ぎれば依存症と呼ばれるようです。
痴漢も万引きも依存症
依存症というと、アルコールやドラッグなど、医学的に説明のつくようなもののイメージがありますが、そうでないものも多い気がします。
冒頭の記事にもある「痴漢依存症」や、数年前にニュースになった、マラソン選手の万引き依存症(窃盗症:クレプトマニア)。
聞いただけでは「それって依存症なの??」って思っちゃいますよね。
この方は、摂食障害(食べては吐くことを繰り返す)も併発していて、摂食障害も依存症のひとつだそうです。
ギャンブルやインターネットは「行為・プロセス」に耽溺(たんでき)するケースで、仕事やダイエットも、これに当たります。世の中には、ワーカホリックの人や心身の健康に影響が出るほどの過剰なダイエット(摂食障害)に夢中になる人もいます。【ストレスと依存症の深い関係 きっかけは日常の中に
精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんに聞く(上)】
相当な依存症体質というか、ストレスをうまくリリースできない人なのかもしれません。
こうなってくると、ひとつひとつの行為そのものは(依存症として一見)理解不能と感じてしまうことがなんとなく分かってきます。
表面に出てくるその行為は、個人個人の性格や生育環境、現状の生活の中で偶発的に見つけてしまった「依存しやすい行為」でしかないんだろうなということです。
そうすると、痴漢だろうが万引きだろうが、どんな行為でも依存症たり得るワケです。
痴漢文化が当たり前の異常な日本
それでもなぜ痴漢なのか?
記事の斉藤章佳氏はこんな解釈です。
満員電車の中で、女性にわいせつ行為を繰り返す痴漢は、性依存症の一つであり、行為・プロセス依存に陥っている状態です。世の中には、痴漢は「性欲が強い人がするもの」「モテない男性がするもの」という思い込みがあると思います。しかし、加害者に聞いてみると、必ずしも痴漢行為の際に勃起するわけではないし、問題行動の前後で射精を伴わない人も多い。つまり、性欲が強い人が起こすのではないと言えます。その背景には、ストレスがあり、日本社会特有の男尊女卑的な価値観がある、と私は考えています。痴漢は、生まれながらに痴漢なのではなく、社会の中で痴漢になっていくのです。つまり学習された行動といえます。【ストレスと依存症の深い関係 きっかけは日常の中に
精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんに聞く(上)】
確かになんとなく理解できます。
男尊女卑という辺りの観点から思うのは、「満員電車」という、女性が性被害に遭いやすい状況をずーっとそのままにしてること自体がそういう社会であるって言ってるようなもんだよなとか。
で、心のどこかでそれを言い訳にして正当化しようとしたり。
認知の歪みってやつですか。
もう少し詳しく知りたい方はこちらの本で↓
とにかく、本当にヤバい自覚のある方はすぐにでも専門機関を訪ねて頂いて、「なんとなくいろんなモノゴトに依存しやすいかも?」って方は、まずとにかくひとつひとつ自分で気づいて、いわゆるストレス解消みたいなとっかかりやすいコーピングを意図的に生活に取り込んで、うまくストレスをリリースしましょう。
ではまた。
コメント