寄り道の小学生に元気をもらっている【寄り道三部作・上】

さてとポテト。

この記事は、半年ほど前にあらかた書き留めて、なんとなくアップするとこまでいかないままになっていたものですが、この度、この頃からの流れを含めて書いておきたくなり、この記事を【上】、(これまた下書きで放置していた)次の記事を【中】、最近起きた出来事の記事を【下】の、「寄り道三部作」としてアップしておくことにします。

ではどーぞ。

だいぶ前に書いたコレ。

この子がちーちゃん(仮名。以下登場する子たちすべて仮名)。

最近は、ちーちゃんとそのお友だち何人かで、私のいるビルの受付に寄り道していくのが通例っぽくなっています。

この前なんか、私の休憩が終わって受付に戻るのに合わせて、ちーちゃんとあーちゃんで、30分ほど教室で時間つぶして待っててくれてたの。

楽しいものも特になく、ただオジさんが座ってるだけの受付にですよ?

オジさんはただただうれしい。

私が休憩の間は、掃除の新オジさんが受付にいて私は奥の休憩室にいるので、そういう時は新オジさんを二度見しちゃってから、サーッと帰るらしい。

このところ、会社名のあとに名前を言われたとたんに、会社名が頭から消えてしまい、会社名を聞き直すと今度は名前が頭から消えてしまうという、「直近の一単語しか覚えられない病」がすっかり板についてきて、なんかそのうちいろんないい思い出まで忘れてしまうんではないかと思って、慌てていい思い出を書き残そうとしているのが今です。

受付にいるだけの私ですが、いろんなことがありました。

ある時には、ちーちゃんから暑中見舞いのおハガキを手渡しでもらってお返事を書いたり。

ちーちゃんとあーちゃんから、学級新聞に載せる記事のインタビューを受けたり。

その記事の下書きに、“〇〇ビルのゴミ拾いの●●さんに聞きました!●●さんは、どうしてゴミを拾うんですか?”とか書いてあって、「いや受付!」って直させたり(子どもたちの通学時にビルの前のゴミ拾いをしているので、私の職業は「ゴミ拾い」だと思っていた、というより私が何の人かなんて気にもしてないんでしょう。なんかそういう、人と人ってだけのつながりがむしろうれしいじゃないの)。

ちーちゃんとあーちゃんのケンカのグチ聞いたり。

はーちゃんの通うダンス教室が私の帰り道にあって、「外から見えるから、帰る時に手を振ってね」って言われて、(他の子やダンスの先生にジロジロ見られながら)はーちゃんが気づくまで待って手を振って帰ったり。それが今や毎週恒例になってたり。

ちーちゃんとはーちゃんの弟とその友だちと、勝ったらイェイ負けたらクソーをただくり返す、果てなきジャンケン対決をしたり。

いつも手を振っていく低学年の女の子からお手紙をもらったので、お名前を聞いてみたところ、「名前は言っちゃダメって言われてるの」って言われたり(現代!)。

その子のお友だちが振替休日に学童に行く時に、「ママが出欠のカードを忘れて取りに帰って、学校の前で待っててって言われたけどここで待ってる!」って言われて、お話ししてたら、自分から「名前は言っちゃダメって言われてるんだけど~、三文字で~」とかヒントくれ出したり(この子にはこっちから聞きませんでしたが、世知辛いものでこれからは子どもの名前も気軽に聞かないのがスタンダードになっていくのでしょう。ってゆーかオジさん×女の子なら尚更聞けなくなるわな)。

そのまま話し聞いてたら、自分の名前は言わずにいられたけど、お友だちの名前は言っちゃってたり(まぁその子からしたら自分の名前は言っちゃダメって言われてるけどお友だちの名前は言っちゃダメって言われてないからね。そのうち友だち伝いにこの子の名前も知る日が来そうです。→すぐ来ました)。

寄り道させすぎて緑のおばさんにマークされたり。

掃除の女たちから白々とした目線を向けられたり。

掃除の新オジさんから、「(好きにさせすぎで)あんまりよろしくないんじゃないの?」と、疎ましがられたり。

微笑ましく見守られていると思っていた、ビルで働く労働者たちの目の奥がなんとなく変わってきたり。

えぇ、初めのうちは、物珍しさや子どもたちのポジティブエネルギーによって、好意的に受け止められていた「寄り道」に対する評価のポイントが、いつの頃からか、子どもというよりも私に移り変わり、「普段はただただ座ってあいさつしてるだけなのに、子どもが来たら一緒にワチャワチャやってるコイツなんなんだよ・・・」みたいな空気が感じられるようになってきました(ってべつに一緒にワチャワチャは基本やってませんけど、そう見える時もあるっていうかさ)。

大人ってのはイヤですよね。

普段は、ボロボロの事務イスに座り続ける受付係の私を下に見ることで自尊心を保ってるくせに、こっちがちょっと楽しそうにしてたら、あっという間に自分から下にもぐり込んで、むりくりマウントポジション取らせにくるんだから。

そう、お前らが毎日自分を殺すことに人生を捧げてる就業時間中に、子どもたちと戯れて元気を分けてもらってるんだよ、このゾンビ人間たちめが!

おっとっと。

とまぁ、一人の女の子のあいさつから始まったコミュニケーションが、その友だちや弟、弟の友だち、同学年の子から他の学年の子たち、そんな様子を見て楽しそうだと思ったのか、元々その小学校に通っていて、いつもジーッと私を見て通り過ぎていくだけだった障害のある男子中学生との毎日10連続タッチにまで広がっている。

さらには、保育園に行く時に、ママの自転車の後部座席から私とタッチしていく(毎回照れてお話しできない)女の子が年長さんで、来年からそこの小学校と、次世代も順調に育っている。

さらにはさらには、いつもは「なでさせてやるか・・」ぐらいのノリで、ルーティーン的に私になでられていく、たまに通るゴールデンレトリバーのアイちゃん(犬も仮名の時代!)が、私がお休みした日に通って、そしたら、「あれ?なんでオジさんいないの??」みたいな顔して、腹ばいになってしばらくその場から離れなかったんですって。まーかわいい♡

そんなこんな、子どもたちとの日々のコミュニケーションが、知らず知らず、私にポジティブなエネルギーをまとわせ、ほんわかとした広がりを見せているように思う今日この頃なのですハイ。

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